銀行からの借入に役立つ豆知識

2017.08.04

【 キャッシュの流れを把握する 】

借入金月商倍率や有利子負債月商比率という言葉を
一度はお聞きになったことがあると思いますが,
これは金融機関が企業に貸出(融資)する際の判断指標の一つにしている数値です。
預金平残や融資平残もこれにあたります。

創業してある程度の借入残高になるまでは,
このような考え方はそこまで重視しなくて良いのですが,
このある程度に近くなってくると考えなくては,資金調達しにくくなる状況になります。
なぜなら,本業の利益でどこまで賄えるかを計算しなくてはいけないからです。

金融的に考えると,貸出は,助成金・補助金のような類とは性質が異なり,
返済を要することになります。
すなわち,貸出・返済はワンセットという事です。
そこで,既にもうおわかりかと思いますが,銀行は貸出する際に,
返済できるかどうかを判断する指標として上述した指標を使うことになります。

また,これとは別な指標として,キャッシュフロー計算書による判断もあります。
これは営業キャッシュフロー,すなわち本業で得たキャッシュ(現金)が,
投資キャッシュフロー(固定資産など)や
財務キャッシュフロー(資金調達など)へ
どのように流れているかを見て,資金の健全性を判断します。

そこで,企業としてはこの辺りの事を踏まえた上で,
銀行が貸出したいと思えるような結果(決算報告書)を出すことが重要です。
つまり,粗利益・営業利益や経常利益だけを単独で捉えるのではなく,
資金(現金・キャッシュ)が自社をどのように巡っているのか
という視点で考える必要があります。
売上等として入金が生じてから経費や返済金などの出金までを一連の流れとして
把握することが大変重要であると言えます。

そういう意味で,年次の決算報告だけではなく,
月次の決算報告,月次を試算するプロセスを経営に取り入れないと,
いざという時の借入に苦しむ結果となります。
全ての企業に言える事ですが,
ある日突然に急成長するなんていう映画の世界のようなストーリーを
歩めることなど滅多にありません。

多くの企業は日々の小さな活動が大きな結果を生みだしているわけです。
いきなり大きな結果を生み出そうとしても難しい現実があるわけですから,
日ごろからの取組みが重要です。

ぜひ,このような考え方を自社なりに取り組んでもらい,
成長や革新に繋げてもらいたいと願っています。